日本の建築現場を支える外国人労働者の存在は年々増加しています。
深刻な人手不足の中で、技能実習生や特定技能人材の活用はもはや不可欠。
そして今、制度そのものの大きな転換点を迎えています。
この記事では、外国人材受け入れ制度の改正ポイントと、現場で進む多言語対応の工夫をわかりやすく解説します。
建設業で増加する外国人労働者の実態
厚生労働省のデータによれば、2023年時点で日本の建設業に従事する外国人労働者は約10万人を超えています。
とくに技能実習制度に基づく就労が多く、以下のような国籍の方々が主に活躍中です。
- ベトナム
- インドネシア
- フィリピン
- 中国
- ミャンマー
業務内容も、型枠工、鉄筋工、内装仕上げ、大工、塗装など多岐に渡り、日本人では充足しない領域を担っているのが実情です。
制度改正:技能実習制度から「育成就労」へ
2024年現在、技能実習制度の見直しが進行中で、今後は「育成就労制度」への移行が予定されています。
■ 制度改正の主なポイント
- 人材育成と定着を目的とした制度に転換
- 同一企業で最長5年まで就労可能(移籍も一定条件下で可能)
- 職種の幅を拡大、柔軟な就労形態に
- 待遇や労働環境の改善義務が強化
この移行により、単なる“安価な労働力”としてではなく、中長期的に企業の一員として育てる視点が求められるようになります。
現場で求められる多言語対応とコミュニケーション改善
言語の壁は依然として大きな課題ですが、現場ごとに創意工夫が進んでいます。
1. 多言語マニュアル・安全資料の整備
- 作業手順書、KY活動シート、ヒヤリハット報告書などの多言語化
- 建設業労働災害防止協会などが公開する翻訳資料を活用
2. 翻訳ツール・通訳アプリの活用
- ポケトーク、Google翻訳、VoiceTraなどの導入
- リアルタイムでの音声通訳により指示の正確性が向上
3. 現場リーダーの語学研修・外国人側への日本語教育
- 簡易な日本語指導(道具名・指示語)を現場単位で実施
- ベトナム語や英語などの基礎を学ぶリーダー研修も増加中
4. メンタルケア・生活支援体制の整備
- 寮や住居の管理、生活相談員の配置
- 文化的ギャップを理解した関係構築を重視する企業も増えています
まとめ:共に働くための“現場力”が企業の未来をつくる
建設現場における外国人材の存在は、これからますます重要になります。
制度改正を正しく理解し、単なる受け入れではなく、「共に育ち、共に働く」関係を築くことが、持続可能な建設業のカギとなります。


